2025.1.12(日)曇りのち晴れ
曽我(単独)
連休の中日が晴れ予報。天気図的にも等圧線が緩んできていたので、今シーズン一発目の巻機山へ。AM6時前に清水に到着すると、先行の車両は5台ほど。やっぱりこういう日は狙い目だよね、と思いつつ、準備をして6:15頃歩き出す。ほぼ無風。トレースはばっちり付いていて、先行に感謝です。

トレースは尾根の取り付き手前で夏道を避け、西側から尾根に乗り上げていた。少し急斜面ではあるが、これなら薮も避けられて効率が良く、慣れた人だなと感じた。井戸の壁を登り切るまでの間に単独スノーシューの人を二人ほど追い抜いて8:00ジャストで5合目通過。いいペースだ。

壁を登り切って森林限界を越えると徐々に風が強くなり出す。東側上空に黒々とした雲が張り出していて、非常に怪しい気配・・・。数年前に体験した視界ゼロの記憶が蘇る。前巻機の取り付き手前で逡巡するが、まだ雲の位置が高いことから流れて来ても視界がなくなる可能性はそう高くないだろうということと、最悪パターン(担ぎ&ワカン)も想定した上で突っ込んでみることに。登り始める前にクトーを装着するが、この時に収納袋を風で飛ばされる。悲しい。


前巻機の取り付き早々にスノーシュー二人組を追い抜く。さらに先行する山スキーヤー二人組がいるはず(おそらく彼らが先頭)だが、吹き付ける強風がすでにトレースをかき消していた。視界は良いのでジグを切りながらラッセル。雪面は数センチ沈む程度で比較的しっかりとしていたので、急登ではあるが比較的登りやすかった。10:00ジャスト、稜線から吹き上げる風で粉雪が舞う前巻機を通過。ようやく巻機山が目の前に現れた。


長居はせずに避難小屋まで落として大休止。御機屋下部で先行の山スキーヤー二人組はすでに滑走準備に入っていた。5分遅れくらいで出発していたはずで、さらにラッセルもお任せしてしまったわけだが、それにしても早い。のちにお二人ともトレイルランナーの強強パーティーであることを知ることとなる。道理で追いつけないわけだ・・・。

山頂まではあとわずか。強風にかなり怖気付いていたが、天候も先ほどから少なくとも悪化はしていないようなので気を取り直して山頂へ。雪面はシュカブラへと変化し、稜線に出ると爆風に。体を傾けながらでないと進めない。バラクラバはもちろん、メットにフードをかぶっていても頬が寒さで痺れ始める。ゴーグルをつけておくべきだった。巻機山に至るわずかなコルが最も強風だった。10:50頃になんとか山頂を踏み、余韻は後回しにしてシールのまま御機屋へ。ここまで来るとかなり風は和らぐ。滑走準備しつつ、大休止。あわよくば米子沢の源頭だけでも滑ってみたかったが、この強風では楽しめない。また次回の課題だ。前巻機山の稜線には次々上がってくる登山者が見えた。

御機山のわずかな斜面を滑り、前巻機まではシールを付け直して登り返す。前巻機にたどり着く頃には風もだいぶ和らぎ日差しも戻りつつあった。予報通りだ。

11:50頃に前巻機から滑り出す。出だしはさすがに急傾斜と波打つような雪面で思うようには滑れない。しばらく徐行運転し、樹林帯手前の緩斜面から飛ばす。雪も悪くない。控えめに言って最高!昨シーズンあんなに苦労した井戸の壁も、藪が埋まっていればこんなに快適なんだと思い知った。適度な樹林間をすり抜けるように滑りを楽しんでいると、あっという間に桜坂の駐車場へ。その後は林道ボブスレーを自動運転で、12:30に清水着。前巻機からわずか40分で戻って来てしまった。路肩に駐車した車両が10台ほど増えていて驚いた。
ここ数シーズンは悪天候で山頂を踏めていなかったが、久しぶりに踏めて満足です。条件が良いとこれほど登りも景色も滑走も楽しめる山はそうそうないと、改めて感じる山行でした。


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